pn接合はp型半導体とn型半導体が接触している部分です.本記事ではpn接合 (pn接合ダイオード)の容量を解説します.
pn接合の容量
pn接合は容量を持ちます.図1のようにpn接合の空乏層は空間電荷を持ち,これが図の下のコンデンサのように容量と見なせます.
空乏層の幅によって蓄えられる電荷が変化するため,容量も変化します.pn接合の容量は以下の式のようになります.容量は印加電圧によって変化します.
$$C=\sqrt{\frac{\epsilon q}{2}\frac{N_aN_d}{N_a+N_d}\frac{1}{\phi_d+V_r}}$$
- \(\epsilon\):誘電率
- \(q\):電気素量
- \(N_a\):アクセプタ密度
- \(N_d\):ドナー密度
- \(\phi_d\):拡散電位
- \(V_r\):印加電圧
pn接合の寄生容量
以上のようにpn接合では容量が発生します.pn接合の容量と利用する場合もありますが,トランジスタなどで寄生容量ともなるため注意が必要です.
可変容量ダイオード
このpn接合の容量を利用して,接合容量が可変するダイオードである,可変容量ダイオードもあります.
まとめ
- pn接合の容量:pn接合の空乏層は空間電荷を持つため容量を持つ
- 可変容量ダイオード:pn接合の容量を利用して接合容量が可変するダイオード