E系列とは
電子部品のお店で抵抗やコンデンサをみるとキリのよくない値の抵抗やコンデンサが多いと思います。すべての値の抵抗やコンデンサを作るのは現実的でなくコストも無駄にかかってしまうため通常は抵抗やコンデンサはE系列にしたがって作られます。E系列の一覧表は下の記事よりご覧なれます。
E系列は等比間隔
詳しくは後に説明しますがE系列の値の間隔が一定でないのは等差間隔ではなく等比間隔になっているためです。こうすることで抵抗の値をn倍したいときにn倍しやすくなります。
E系列は複数の種類ある
E系列にはE6系列やE24系列などいくつかありますがこれによって許容差が変わり許容差が小さいとコストも高くなります。
E系列の計算方法
今回はE24系列で説明します。
E24系列の計算
E24系列は1~10までを等比間隔で24分割します。つまりは24√10倍=1.100…の等比で増加していきます。
- 初項は1.0
- 2つ目の値は 1.0×24√10倍=1.100…
- 3つ目の値は 1.100…×24√10倍=1.211…
というように計算でき有効数字を2桁とすると以下のようになります。
1.0 | 1.1 | 1.2 | 1.3 | 1.5 | 1.6 | 1.8 | 2.0 | 2.2 | 2.4 | 2.7 | 3.0 |
3.3 | 3.6 | 3.9 | 4.3 | 4.7 | 5.1 | 5.6 | 6.2 | 6.8 | 7.5 | 8.2 | 9.1 |
このように等比間隔であるためn倍の抵抗がほしいときなどに都合がよくなります。これらの有効数字にΩやkΩを付けたし製造、販売されています。(1.8kΩ、18kΩ、180kΩのように)
許容差
上で説明したようにE24系列は間隔が1.100…倍あります。つまり10%ほど増加することになります。E24系列の1.5kΩとして作られた抵抗が実際より6%おおきい1.56kΩだったとするE24系列の1.6kΩのほうが近くなってしまいます。
よってE24系列では10%の半分の5%が目標値からずれても許される、つまりは許容差になります。
E系列の使い方
値の大きいE系列は許容差が小さく精度が高いことが求められ比較的に高価になり、実際にE48系列やE96系列、E192系列の抵抗やコンデンサはあまり製造はされません。抵抗ではE24系列、コンデンサではE6系列などがおおいです。
抵抗の選び方
ある回路を設計した際に2.5kΩの抵抗が必要になりなお且つE24系列から選ばなければならない場合は2.5kΩにもっとも近い2.4kΩの抵抗を選びます。
その際抵抗を2.4kΩに変更するため、ときには回路の再計算をする必要があります。