カメラにはいろんな性能指標があります.各性能は互いにトレードオフの関係になっていたりして,用途や使い方によってそれぞれにあったカメラがあります.本記事ではカメラの性能項目について説明します.
性能一覧
画素数
画素数はその名の通り画素の数のことです.画素数が多いほどより精細な画像が得ることができます.なので多くの人が画素数が多いほど良いと思いますが,必ずしもそうとは限りません.
実際に画像の細かさにおいては画素数が多いほどいいですが,画素数を増やすには一つ一つの画素サイズを小さくなってしまいます.画素サイズを小さくすると感度が小さくなったりと,その他のパラメータが悪くなってしまうため,画素数が多いほど画質が落ちるなどと言われます.画素数は多いほうがいいですが,単に多いほうがいいわけではないので,カメラを選ぶ際に頭に入れておいたほういいです.
ノイズ・SN比
ノイズは本来の信号とは別の要らない成分のことです.ノイズが小さいほど画質がいいです.
SN比は実際に求める信号とノイズに比率のことです.SN比は信号÷ノイズでdBなどでも表示され,SN比が大きいほどノイズに対して信号が大きいため,より良いです.
F値
F値 (Fナンバー、口径比)はレンズで集光される像の明るさの度合いを示します.焦点距離と絞りで決まり,F値が小さいほど明るいレンズとなり集光される像が明るくなります.しかし一般にF値が小さいほど収差の補正が難しくなるため,より高価になります.
画角
レンズによって撮影できる範囲が変わります.画角が大きいほどより広い範囲の撮影ができ,画角が小さいほど狭い範囲の撮影ができます.画角が大きいレンズは広角レンズと呼ばれ,より広い範囲の撮影ができます.画角が小さいレンズは望遠レンズと呼ばれ,より遠くにある被写体を撮影できます.一般的な画角のレンズは標準レンズなどと呼ばれます.
感度
光をとらえる能力で,一般に感度がいいほど画質がよくなります.
分光特性
各波長 (各色)の光の感度を示し,分光特性が良いほど色の区別がはっきりします.
ダイナミックレンジ
撮影できる明暗の領域で,ダイナミックレンジが大きいほどより暗い箇所や明るい箇所まで区別して撮影できます.
フレームレート
動画撮影において単位時間あたりの撮影枚数で,フレームレートが大きいほど高速撮影できていることになります.しかし一般にフレームレートが大きいはど画像一枚当たりに撮影できる時間が短くなるため,画質が落ちやすくなります.
電子シャッタ
機械シャッタとは別に,電子的にシャッタの制御します.電子シャッタのほうがより高速です.
消費電力
イメージセンサやカメラでの消費電力もカメラの性能の一つです.
イメージセンサのサイズ
イメージセンサのサイズが大きいほど画素の数も画素のサイズも確保できるため,画素数も画質も良くなりますが,より高価になります.
まとめ
- 画素数:画素の数で,画素数が多いほどより精細な画像
- SN比:信号とノイズに比率
- F値 (Fナンバー、口径比):レンズで集光される像の明るさの度合い
- 画角:撮影できる広さ (角度)を示す指標
- 感度 (ISO感度):光をとらえる能力を示す指標
- 分光特性:各波長 (各色)の光の感度を示す特性
- ダイナミックレンジ:撮影できる明暗の領域を示す
- フレームレート:単位時間あたりの撮影枚数
- 電子シャッタ:電子的なシャッタの制御
- 消費電力:消費する電力で,少ない方が同じバッテリーで長く使える
- イメージセンサのサイズ:一般に小さいほど安く,大きい方が高性能