【カメラ・イメージセンサ】スミア・ブルーミングとは?

工学
あお

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 イメージセンサに強い光が当たった部分の周辺が白くなったり,白い縦筋が発生したりすることがあります.これらが発生する原因としてスミアやブルーミングがあります.本記事ではこれらについて,説明していきます.

スミアとは

スミアの概要

 イメージセンサは入射した光がフォトダイオード (PD)にあたることで,信号を取得します.

 しかし入射した光がフォトダイオードだけに蓄積されるわけではありません.CCDイメージセンサの場合,斜めに入射した長波長の光が周辺の画素や垂直CCDで電荷を発生させたり,漏れたりします.これがスミアで,垂直CCDに電荷が漏れた場合は白い縦筋が発生します.

※スミアの再現

スミアの対策方法

CMOSセンサを使用(CMOSではスミアがほぼ発生しない)
NDフィルターを使用して光量を抑える
露出(シャッタースピードや絞り)を調整して、センサに入る光量を減らす
カメラの角度を調整して、光源が直接入らないようにする

ブルーミングとは

ブルーミングの概要

 ブルーミングはセンサに強い光が当たったとき,フォトダイオードで電荷が飽和し,溢れた電荷が周辺の画素や垂直CCDに漏れることで発生します.

 これによって強い光が当たる部分の周辺の画素でも白く滲んだり,飽和した白色が発生します.

※ブルーミングの再現

ブルーミングの対策方法

「ブルーミング抑制機能」があるカメラを使用(特に産業用カメラ)
高ダイナミックレンジ(HDR)対応のセンサを選ぶ
ISO感度を下げる(過剰な感度設定を避ける)
露出を適切に調整(F値を上げたり、シャッタースピードを速くする)
NDフィルターで光量を調整する

スミアとブルーミングの違い

 スミアとブルーミングは似ていますが,上記に示したように違う原理で発生します.またスミアは入射した光が強くなるほど強く発生しますが,ブルーミングは光の強さがある一定の量を超えると一気に強く発生します.

 スミアもブルーミングもCCDで発生しやすく,CMOSでは垂直CCDがないためスミアやブルーミングで白い縦筋は発生しません.

まとめ

  • スミア:斜めに入射した長波長の光が周辺の画素や垂直CCDで電荷を発生させたり,漏れたりする現象
  • ブルーミング:強い光によって周辺に信号が漏れることで滲んだりする現象

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