【集積回路】プロセス技術まとめ!③ (後工程)

工学
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 半導体のプロセスは半導体チップを製造する前工程と,その後のパッケージ化などをする後工程に分かれます.本記事では後工程について解説していきます.

後工程

 半導体のプロセスは半導体チップを製造する前工程と,その後のパッケージ化などをする後工程に分かれます.前工程では各工程を繰り返し行うことで所望の集積チップを製造します.それに対して後工程は各工程は一度のみ行うフローになっています.

プロービング

 プロービングはウェーハの状態で,各チップを電気針で正しく動作するかを確認する工程です.各チップに切り出したりする前に素早く検査することができます.

 プロービング装置のメーカーとしては東京エレクトロン (日本),東京精密 (日本)があります.

バックグラインド

 バックグラインドはウェーハを薄くする工程です.集積チップ製造時はウェーハの強度を上げたり,そりを防止するためにウェーハを厚くしています.しかし,集積チップを使うユーザーは高密度に実装したいため,なるべく薄いウェーハを望みます.このギャップを埋めるために後工程でウェーハを薄くします.

 バックグラインドは回路面を保護シートで覆って,ウェーハの裏面をダイヤモンドホイールによって削ります.その際には水で冷却しながら行います.バックグラインドは粗研削,仕上げ研削,ポリッシングとステップを踏んで薄くすることで,欠陥を減らして不良品を少なくなるようにします.

 バックグラインドで使用される装置で高いシェアを持つメーカーはディスコ (日本),東京精密 (日本)があります.

ダイシング

 ダイシングはチップを一つずつ切り出す工程です.ダイシングのダイ (die)は集積チップ一つ一つのことを意味します.

 ダイシングは以下の3種類に大別されます.

  • ブレードダイシング:ブレードを回転させてウェーハを切断
  • レーザーアブレーションダイシング:高エネルギーのレーザーを小さい面積に照射して,照射部を蒸発・昇華させることを切断
  • レーザーステルスダイシング:ウェーハ内部にレーザー光を集光させて改質層を形成させたあと,外力で切断させる

 ダイシング装置でシェアの高いメーカーにディスコ (日本),東京精密 (日本)があります.

ダイボンディング

 ダイボンディングは集積チップと支持体を接続する工程です.接続するための接着剤としては銀ペーストなどの様々な接着剤があります.

 ダイボンディング装置メーカーにBESI (オランダ),ASM (オランダ)などがあります.

ワイヤーボンディング

 ワイヤーボンディングは集積チップとパッケージを金属で接続する工程です.ワイヤーボンディングは1秒間に数十本などを高速に接続させます.ワイヤの材料としては金や銅,アルミニウムなどが使われます.

モールド (封止)

 モールド (封止)はパッケージを樹脂などで封止する工程です.封止することで水分やほこり,傷をおうことから守ります.

まとめ

  • 後工程:前工程でトランジスタなどが形成されたウェーハをパッケージ化までをさせる工程の総称
  • プロービング:各チップを電気針で正しく動作するかを確認する工程
  • バックグラインドウェーハを薄くする工程
  • ダイシングチップを一つずつ切り出す工程
  • ダイボンディング集積チップと支持体を接続させる工程
  • ワイヤーボンディング:集積チップとパッケージを金属で接続する工程
  • モールド (封止):パッケージを樹脂などで封止する工程

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