電子回路には様々な種類があります.本記事では電子回路の種類とそれぞれの応用先を紹介していきます.
電子回路の種類と応用先
電子回路には区別の方法によって様々あります.以下に代表的な電子回路の種類と応用先一覧を示します.

アナログ回路
アナログ回路は、連続的に変化する電圧や電流を扱う回路です。デジタル回路に比べてノイズや素子ばらつきの影響を受けやすい一方、用途によってはシンプルな構成にできます。
センサの出力信号はアナログであることが多く、その信号を増幅・フィルタリングするアナログフロントエンドが用いられます。一方、A/D変換器やデジタル処理回路を内蔵したセンサも多く、センサ全体が必ずアナログ回路というわけではありません。
デジタル回路
デジタル回路は信号がデジタル (信号が0か1)として扱う回路です.アナログ回路と比べてノイズに強く,信号が劣化しにくく,低消費電力,微細化がしやすい特徴があります.
デジタル回路では、一定範囲の電圧を0または1として抽象化して情報を処理します。アナログ回路とデジタル回路は設計上異なる分類ですが、高速デジタル回路では信号波形、伝送線路、ノイズなどのアナログ的な特性も重要になります。CPU、メモリ、通信回路などで広く利用されます。
アナログ-デジタル混在回路
アナログ-デジタル混在回路はアナログ回路とデジタル回路が混在している回路です.アナログ回路とデジタル回路が混在していると回り込みノイズなどの影響があるため,アナログ回路とデジタル回路で電源を別にするなどの工夫が必要になります.
ADC (Analog-Digital Converter)やDAC (Digital-Analog Converter),SoC (System on Chip)などのアナログとデジタルが混在する回路で使われます.
論理回路
論理回路は、AND、OR、NOTなどの論理演算を行う回路です。0と1による論理表現は実際の電圧やトランジスタ動作を抽象化したもので、ICではMOSFETなどのトランジスタを組み合わせて物理的に実装されます。
集積電子回路
集積電子回路はIC (Integrated circuit)ともいい,素子が一つのチップに高密度に集積された回路です.複雑な処理を一つにチップで実現可能で,アナログ回路とデジタル回路の両方を集積可能です.センサ,電源系,CPU,メモリ,通信など広く利用されます.
TTL・CMOS・BiCMOS
TTL (Transistor Transistor Logic)はBJT (Bipolar junction transistor)で構成された回路で,消費電力が大きいです.TTLは過去に最も使われていましたが,現在はあまり使われていません.
CMOS (Complementary Metal Oxide Semiconductor)はnMOS・pMOSで構成された回路で,低消費電力です.CMOSが現在の主流です.
BiCMOSはCMOSとBJTを組み合わせた回路技術です。CMOSの高集積化・低い静的消費電力という特徴と、BJTの高い駆動能力や相互コンダクタンスを組み合わせられるため、アナログ、RF、ミックスドシグナルなど両者の特徴を活かせる用途で利用されます。単純にCMOSより常に高速というわけではありません。
低周波・高周波回路
低周波では、配線の伝搬時間を無視して集中定数回路として扱える場合が多いです。周波数が高くなり、配線の長さが信号の波長に対して無視できなくなると、配線上に抵抗・インダクタンス・容量・コンダクタンスが分布していると考える分布定数回路として扱う必要があります。低周波回路は電源系など、高周波回路は通信などで利用されます。
パワーエレクトロニクス
パワーエレクトロニクスは高電圧・大電流を半導体素子で扱うエレクトロニクスです.電力の制御等で使われます.
光回路
光回路は光を使って信号を伝送・処理する回路です。シリコンフォトニクスなどは、光通信やデータセンターの高速光リンクですでに実用化されており、現在も光電融合やチップ間通信などへの応用が進められています。
まとめ
- アナログ回路:信号がアナログの回路
- デジタル回路:信号がデジタルの回路
- アナログ-デジタル混在回路:デジタルとアナログの信号が混在した回路
- 論理回路:信号が理想的な0と1のみの回路
- 集積電子回路:多くの回路が一つのチップに集積された回路
- TTL:主にBJTで構成された回路
- CMOS:nMOS・pMOSで構成された回路.現在の主流
- BiCMOS:CMOSとBJTで構成された回路.
- 低周波回路:低い周波数の信号を扱う回路
- 高周波回路:高い周波数の信号を扱う回路
- パワーエレクトロニクス:高電圧・大電流を扱うエレクトロニクス
- 光回路:光を扱う回路

